Power Apps のライセンスは 「どのアプリ種別(キャンバス / モデル駆動 / Code Apps)」 と 「どのデータソースを使うか(SharePoint / Dataverse / プレミアムコネクタ)」 の 2 点で決まります。
Dataverse・モデル駆動アプリ・プレミアムコネクタ・Code Apps を使う場合は Premium が必須。一方、SharePoint を中心とした小規模アプリなら Basic(Microsoft 365 付帯)で十分です。
目次
はじめに(この記事の目的)
Power Apps のライセンスは、Microsoft 365 に付帯する Basic と、スタンドアロンで提供される Premium の 2 種類が中心です。しかし「どこまでが Basic でできるのか」「どのタイミングで Premium が必要なのか」が分かりづらく、導入判断を難しくしています。
本記事では、以下の観点で Power Apps のライセンスを整理し、最短で最適解が判断できるようにします。
- Power Apps の基本ライセンス構造を理解する
- Basic と Premium の境界線を明確にする
- アプリ種別(キャンバス / モデル駆動 / Code Apps)ごとの推奨ライセンスを把握する
- 業務シーンに応じた最適ライセンスを判断できるようにする
Power Apps の全体像(最初に理解すべきポイント)
Power Apps のアプリは大きく 3 つの種類に分かれます。どのアプリを作るかでライセンスの方向性がほぼ決まります。
- キャンバスアプリ:自由な UI を構築できる。軽量用途〜中規模まで柔軟。
- モデル駆動アプリ:データモデル主導。Dataverse 前提で業務プロセス向き。
- Code Apps:PCF や React コンポーネントで高度拡張(Premium 必須)。
これらを支えるデータ側の選択肢が SharePoint(標準) と Dataverse(Premium) です。
Power Apps のライセンス構造
Power Apps のライセンスは次の 2 種類が中心です。
- Basic(Microsoft 365 に付帯)
SharePoint / Excel / Outlook / Teams のような標準コネクタ利用が中心。 - Premium(スタンドアロン)
Dataverse / SAP / Salesforce / SQL などプレミアムコネクタ、モデル駆動アプリや Code Apps が利用可能。
Premium が必要になるかどうかは データとコネクタ に依存します。
Power Apps の機能比較(Basic vs Premium)
| カテゴリ | 機能 | Basic(M365 付帯) | Premium | 補足 |
|---|---|---|---|---|
| アプリ種別 | キャンバスアプリ | ✓ | ✓ | Basic は標準コネクタ中心の軽量用途 |
| モデル駆動アプリ | ✕ | ✓ | Dataverse 前提 | |
| Code Apps(PCF・高度 UI) | ✕ | ✓ | Dataverse 利用のため Premium 必須 | |
| データ / コネクタ | 標準コネクタ | ✓ | ✓ | SharePoint / Excel / Outlook / Teams など |
| プレミアムコネクタ(SAP / Salesforce / SQL 等) | ✕ | ✓ | 1 つでも利用すると Premium 必須 | |
| Dataverse(フル) | ✕ | ✓ | 行レベル権限・監査・関連テーブルなど | |
| セキュリティ | 行レベル権限(RLS) | ✕ | ✓ | 高度な権限管理は Dataverse に依存 |
| 監査ログ・ガバナンス | △ | ✓ | 本番業務では Premium 推奨 | |
| 規模・性能 | 小規模(〜10 人 / 月 100 件) | ✓ | ✓ | Basic は SharePoint のスロットリングに注意 |
| 中〜大規模・基幹連携 | ✕ | ✓ | Dataverse 必須 |
価格情報は公式より確認:https://www.microsoft.com/ja-jp/power-platform/products/power-apps/pricing/
業務シーンでのライセンス選定(ユースケース別)
- 小規模申請 × SharePoint → Basic
10 名以下、月 100 件以下、非重要データ向け。 - SFA / 案件管理 → Premium(モデル駆動+Dataverse)
関連・監査・権限制御・一覧性が求められる。 - 現場モバイルアプリ → Premium(Dataverse + オフライン)
作業報告・チェックリスト・写真添付など。 - 基幹系システムと連携 → Premium(プレミアムコネクタ)
SAP / Salesforce / D365 / SQL 連携が必要。 - 高度 UI(PCF や React) → Premium(Code Apps)
標準機能を超えるカスタム UI を構築する場合。
注意点(必ず確認しておくべきポイント)
- Premium を使う場合、アプリ作成者だけでなく実行者も Premium が必要
- Basic は SharePoint 中心での軽量利用に限定される
- Dataverse の容量・監査・権限などは Premium 前提
- 基幹連携・将来拡張を見越すなら最初から Premium が安全
まとめ
- Power Apps のライセンスは アプリ種別 × データ接続 で決まる
- Basic は SharePoint 中心の小規模運用向け
- Premium は Dataverse・モデル駆動・Code Apps・基幹連携の必須条件
- 本番・拡張・セキュリティ要件がある場合は Premium が安全
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